二本松市(旧安達町)渋川後座内付近
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タイトルを間違えているわけではない。「後座内」の地名の範囲が広いのだ。
ここには、筆者も昔から知っている斜坑がある。
その斜坑と周囲の状況について
触れていくことにする。
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まず外観を見てみよう。
ふつうのトンネル坑口かと思うくらい、立派な構えである。
周囲は雑草が伸び放題で荒れてはいるが割と開けており、当時の設備群があった場所を彷彿させる。
この場所から振り向くと国道4号が見える。前にも書いたが、国道から見える唯一の斜坑なのだ。ただしアプローチがわかりにくい道なので、アクセス性はよろしくない。 |
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正面に立ってみた。
これまでの写真と時期が違うが、これは夏に撮ったものだ。
廃線歩きもそうだが、草が生い茂る時期は取材が困難となり、蜂、虻、蚊などに苦しめられる。
従って大体の写真は雪解け〜梅雨前に撮ったものとなるが、取材の都合で仕方なく真夏の撮影になることがある。
「あぶない」というが虻はうようよいるのだ(マテ
下手に車の窓を半開きにしていると車内に1匹はいたりする。 |
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これは当然不法侵入ではなく、門扉の施錠部分の隙間にレンズを入れて撮ったものである。
名前は付近一帯の地名と同じく「後座内(ござうち)斜坑」というようだ。
「内」を「ない」と読むか「うち」と読むかはその地区内で大体揃っている。「ない」と読む所はアイヌ語の影響があるようだ。
ちなみにいろいろと調べてみると、斜坑の名前は「出口のある場所」か「本坑との交点がある地上の地名」をつけるのが一般的なようだ。 |
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さて、航空写真に注釈を入れたとおり、この場所には小規模の道路付け替えがある。
正面にあるのは、おそらくトンネル工事にも関わり今も操業している生コン工場である。
左の道が新しくできた跨線橋への道、右が旧道となる。 |
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右の道をどんどん進むとやがて工場に行くだけの行き止まりとなるのだが、なんと踏切が撤去されているにもかかわらず「踏切あり」の標識が残っていた。
今はどれほど存在するかも怪しい蒸気機関車の標識だ。 |
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道路の本当の末端。
手前の下り線側を踏切で跨いだ後、掘割の下にある上り線を橋で越えていたようだ。橋は撤去されたのか存在しない。
タスキ線増区間でのこのような事例は、IGR(旧東北本線)厨川−滝沢間にも見られる。そちらは現役だ。 |
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上の場所を反対側から撮影したものだ。
橋台らしき物が出っ張っている。 |