Treasure Reports
第二編 上越新幹線(大宮−新潟)

第十五章 榛名トンネル
駅間:高崎−上毛高原 位置:大宮起点85k169m−100k519m 全長:15,350m


第一節 榛名富士の麓を貫く


上越新幹線 榛名トンネルは、群馬県高崎市中里町から渋川市川島に至る、全長15kmの山岳トンネルである。

上州三山のひとつ、榛名山の東麓が形成する巨大な台地を、ほぼ南北方向に貫いている。名湯伊香保温泉がほど近い。
これまでに紹介したトンネルのうち、東北新幹線那須トンネル滝沢トンネルは、大きな山の麓、高原地形の中を通るという点で同じ類型に属する。地上部は住居利用も多い。

上越新幹線で一番目のトンネルだが、いきなり15km超の長大トンネルということになる。利根川沿いの狭隘な平地部を避けて線形優先で計画した結果である。
那須トンネルと同様、ローム層中心の悪地質と湧水に悩まされ、陥没事故に至ったこともある。また、山岳トンネル施工につきものの渇水被害も、地形が地形だけに広範囲かつ深刻で、対策設備が相当数整備された。

中山トンネルを取材する折は、その途上にあるこのトンネルも併せて立ち寄るのだが、何せ見所が多すぎてあっという間に時間を消費してしまう。早々に片付けてしまいたいが、その内容の濃さから尻込みしているところなのである。

※一部の地図では「榛名山トンネル」となっていますが、「山」は蛇足です。



第二節 工事概要 へ続く

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